アンガスビーフ、その起源は1000年以上も前に遡り、スコットランドの豊かな大地にそのルーツを持ちます。1820年代初頭、この貴重な遺産はオーストラリアへと渡り、やがてこの地の各角に根付いていきました。

　特に降雨量が豊富で土壌が豊かなオーストラリア南部は、アンガスビーフ飼育の理想的な環境を提供します。ここは、清らかな水と広大な自然が広がり、農業が盛んな地域。アンガスビーフの豊かな歴史と、その伝統を受け継ぐオーストラリア南部の地が、世界に誇る一級品質のビーフを育んでいます。

　南オーストラリア州のライムストーン・コースト地域で育った牛は、オーストラリアの最高級のビーフとして知られています。

　この地域は、テラ・ロッサと呼ばれる赤土と石灰岩（ライムストーン）の土壌で、ワインの栽培にも適しています。この土壌は、牛に豊富なミネラルと栄養を与え、肉質を向上させます。また、この地域は、温暖で安定した気候で、牛がストレスなくのびのびと育ちます。

　ライムストーン・コースト地域で放牧されたアンガス素牛（もとうし）は肉にすると美しいサシが入り、とろけるような食感と芳醇な香りがあると言われます。

　ライムストーン・コースト地域で育った牛は、世界中のグルメやシェフから絶賛されており、高級レストランやホテルで提供されています。

ライムストーン・コースト地域で育った牛たちは、サザンクロス・フィードロットという肥育農場へと旅立ちます。ここでは、独自に開発されたプログラムに基づき、計算されたバランスでの穀物肥育が施され、牛たちは最高品質へと仕上げられます。最高のビーフづくりに、次の一歩を踏み出しています。

　穀物肥育で丹念に育てられた牛たちは、南オーストラリア州マレーブリッジ市にある最先端の加工工場(EST8883)へと旅立ちます。2023年に稼動を開始したこの工場は、食肉加工の未来を切り開く、900メートル近いストレートラインを主軸とした設計で、合理性と効率性を極めています。品質と新鮮さを保つための技術の結晶、それがここにあります。

 　豪州やアメリカでは、経済性を追求し成長ホルモン（HGP）を使用することが認められています。特に、生産量で大きなシェアを持つ豪州北部地方ではその使用傾向が見られます。しかし、成長ホルモンの使用は肉質の劣化が伴うとも指摘されています。人工的な方法での増体は、経済的な生産はできるものの、肉の質感や風味を犠牲にしてしまうのです。

　これに対し、成長ホルモンを使用せず自然に育った牛は、その肉質の優良さが科学的にも証明されています。脂肪の適度な交雑や肉の柔らかさが自然育成の利点です。

ライムストーン・コースト・ブラック・アンガスは、この科学的根拠に基づき、成長ホルモンの使用を徹底して排除。自然のプロセスを重視し、肉質本来の良さを最大限に引き出しています。イメージだけでなく、本当の品質向上にこだわりを持っています。